こんにちは‼︎
歯科医師のゆうです‼︎

早いもので2025年もラスト2ヶ月を切りました。やり残しのないように、最後まで突き進んでいきたいと思います。 さて、今回のブログは前回の続き(恋愛の多様性について思うこと①)となります。 さっそく、LGBTQカップルのLちゃんTちゃんカップルのその後について話していきたいと思いますので、最後までお付き合いいただけますと嬉しいです。
家族を望んだ瞬間から始まった現実との向き合い

子どもが欲しいねと話すようになったのは付き合って3年目の春だったそうです。
お互い30代に入り、今後の人生をどう歩んでいくかを具体的に考はじめたタイミングだったとのことでした。
とはいっても、同性カップルにとって妊娠は、自然にはできません。
だからこそ、現実と向き合う覚悟が必要だったとのことでした。
まず2人は「精子提供 レズビアン 妊娠」などとキーワードを入れて、ネットで必死に情報を探すことからスタートしたそうです。ですが、出てくるのは、海外の事例や、匿名の掲示板、そして「精子提供ボランティア」を名乗る個人の情報ばかり…。
きちんと医療機関で安全に受けたいと考えていた2人は、自己提供や非公式な出会い系のようなものは怖くて除外したそうです。
そして、最初に直面した残酷な現実、「日本には、レズビアンカップル向けに精子提供を行っているクリニックが本当に少ない」という事実だったそうです。
ダメ元で、いくつかの有名な不妊治療クリニックに問い合わせてみたのですが、返ってくる答えはこうでした。
「戸籍上のご夫婦である必要があります」 「未婚の方への提供は行っておりません」 と、2人が正式な夫婦ではないという理由だけで門前払い。これには正直、何度も心が折れそうになったそうです。
理解ある医療機関との出会い

ですが、そんな諦めかけていたとき、SNSで見つけた他のレズビアンカップルの投稿をきっかけに、とあるLGBTQに理解のあるクリニックの存在を知ることに。
そこでは、同性パートナーや未婚女性でも、条件を満たせば人工授精(AIH)や体外受精(IVF)が受けられるというのです。
すぐに問い合わせて、初診を予約。受付でも特に変な反応はされず、「ご家族のかたもご一緒で大丈夫ですよ」と言ってもらえたとき、思わず涙が出そうになったそうです。
実際に、そのクリニックでは「出産後に親子関係が法律上どうなるか」まで丁寧に説明してくれたり、「第二親(パートナー)の立場」について助言してくれたそうです。
実際日本では、同性カップルに対する法的な親子関係の認定がまだ整っていません。 つまり、Lちゃんが妊娠・出産しても、Tちゃんは「親」として法的には認められないのです(一部自治体でパートナーシップ証明書などは発行されても、親権には直結しません)。
だからこそ、法的な準備や、出産後の書類関係も含めたサポートがしっかりしている医療機関を選ぶことが、本当に大切だと思うとLちゃんとTちゃんは言っていました。
実際にLちゃんが最初に受けたのは、非配偶者間人工授精(AID)という方法だったそうです。これは、パートナーではない第三者の精子提供によって妊娠を目指す方法になります。
初診では、具体的には、次のような検査が行われたそうです。 ホルモン値の血液検査 卵巣・子宮の超音波検査 子宮卵管造影(詰まりがないか確認) 感染症検査(HIV、梅毒、B型・C型肝炎など) 精子提供に関するカウンセリング
人工授精の瞬間に感じた、家族が始まる予感

最初は妊娠という言葉が現実味のない遠いもののように感じていたそうですが、検査や通院が続くうちに、少しずつ「本当にママになろうとしてるんだな」と実感が湧いてくるようになったとのことでした。
人工授精(AIH)は、排卵日に合わせて精子を子宮内に注入するシンプルな処置だったそう。処置自体は10分もかからず、あっという間に終わったそうです。痛みもほとんどなく、分かりやすく表現すると、生理痛の軽いバージョンのような感覚の痛みとのことでした。
Lちゃんは、処置が終わった後、ベッドに横たわっている間、自然と涙が出てきたと話してくれました。 「この先に、命が宿るかもしれない」「この瞬間に、家族が増えるかもしれない」 その重みを、自分の身体を通じ感じとり、そんなLちゃんをTちゃんは優しく包みこんで抱きしめてくれたそうです。
みなさんも気になっているであろう、精子提供のドナーについてですが、Lちゃんがお世話になったクリニックでは、匿名ドナー制度が採用されていたそうです。
ドナーの「おおよその外見(身長・体型・髪や目の色)」「学歴・職業の傾向」などの概要だけが開示され、完全に希望するドナーを選べるわけではなく、「医療機関が選定した最適なドナー」が自動的に割り当てられる仕組みになっているそうです。
基本的には、感染症・遺伝病のスクリーニング検査をクリアし、精神的にも安定していて、面談を経たうえで承認され、さらには匿名性が守られている(ドナー情報は基本的に開示されない)ものがドナーの対象になるんだそうです。
Lちゃん自身も、「知らない人の遺伝子を受け入れる」というのは、想像以上に大きな決断だったそうです。命を授かるために、第三者の力を借りることは恥ではない、子どもにとって一番大切なのは育ての親としての愛情ということを、2人で何度も確認し合い、選んだ決断だったとのことでした。
精子提供にかかる費用は、人工授精で1回あたり3〜5万円程度、体外受精に進むと1回で30〜60万円以上かかるそうです。 さらに、保険適用が難しいケースもあるので、ある程度の経済的な準備は必要とのことでした。
精子提供や人工授精は、医療の問題だけでなく、心理的な揺れ、社会的な壁、そして家族としての覚悟が求められるもの。 この2人の話を聞いて、私は、命を迎えるというのは、どんな形でも、愛の選択の積み重ねなんだと心から思うようになりました。
さてさて、今後の2人の展開が気になるところですが、今回のブログはここまでになります。
続きはまた次回にさせていたただきたいと思います。 今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
それでは、ぜひまた次回のブログでお会いしましょう‼︎


