
今回のブログも、前々回①、前回②に引き続き、LちゃんTちゃんカップルのお話になります。
不妊治療の現実と心の揺れ

人工授精の際には、排卵誘発のためにホルモン注射(FSH製剤など)を打つことがよくあります。1本だけで終わることは少なく、数日〜1週間以上、毎日打つこともあります。
注射そのものは「チクッ」とする程度(皮下注射が主)ですが、薬液がしみる感じがしたり、何日も続くと打った部分が腫れる・アザになることもあり、それなりに辛いものです。
体の変化としては、お腹が張ったり、(卵巣が腫れてくる)、めまい・吐き気・情緒不安定になったり、感情の浮き沈みが激しくなったりと人によってさまざまなんだそうです。
「今日も注射、明日も注射。いつまで続くんだろう」
「1回でうまくいかなかったら、何回打つの?」
終わりが見えないため、Lちゃんは何度も不安に押しつぶされそうになったそうです。
ふたりで乗り越える妊活・妊娠・出産

Tちゃんはいつも優しく「ありがとう、頑張ってくれて」と言ってくれたそうですが、「私は何を頑張ってるんだろう?」とわからなくなってしまうくらい追い詰められてしまう瞬間もあったそうです。
そんなLちゃんを支えてくれたのは、やっぱりTちゃんでした。自分で打つのが怖くて泣いていた日は、Tちゃんが「私がやるよ」と言って、説明書を真剣に読んで、丁寧に針を刺してくれたそうです。
この瞬間があったからこそ「ふたりの妊娠なんだ」と思えるようになったそうです。注射がつらいのは事実です。痛みもあるし、気持ちも不安定になります。
でも、
その先に「あなたと家族になりたい」という願いがあるから、がんばれる。
そして、パートナーとその気持ちを共有することが、何よりの支えになるとのことです。
ちなみにLちゃんの場合は、Tちゃんが、毎回「がんばったね」のご褒美スイーツを用意してくれたのも、頑張る励みになったそうです。
こんな感じで、不妊治療の注射で心が折れそうになりながら、仕事と通院を両立し、フラフラになりながらもとにかく無我夢中で頑張ったそうです。
人工授精は、1回で成功する確率は10〜20%程度。Lちゃん自体も1回目では妊娠に至ることできませんでした。
「たとえ何回かかっても、Tちゃんがいてくれるならと大丈夫」と思え、諦めなかったからこそ、ようやく妊娠に繋がったと思うと話していました。
妊娠期間もつわりがひどく、本当に大変だったそうです。辛い時はいつもTちゃんがそばにいてくれて、「今日は私がご飯作るから、何もしないで」「つらい日は泣いてもいいんだよ」と全てを包み込んで支えてくれたから、なんとか乗り切れたLちゃんは話していました。
そして臨月を迎え、出産当日。Tちゃんは分娩室でずっとLちゃんの手を握っていてくれたそうです。赤ちゃんの産声が上がった瞬間、Tちゃんは泣き崩れ、「やっと会えたね。私たちの宝物だね」と言って心から喜んでくれたそうです。
戸籍上はまだ「夫婦」にはなれない2人ですが、彼女たちは確かに家族です。ふたりで悩み、笑い、泣いて、命を迎える準備をしてきました。
そして今では、彼女たちには可愛い娘ちゃんがいます。娘ちゃんの未来には、もっといろんな家族のかたちが“当たり前”になる社会が待っていてほしいと願いながら、日々を大切に生きているとLちゃんは私に話してくれました。
「Tちゃんと出会えてよかった」
「娘と出会えてよかった」
心からそう思える今が、Lちゃんの誇りなんだそうです。
性の多様性と未来への願い

LGBTQは心や体の「病気」ではなく、人間の自然な多様性の一つで、生まれつき、または成長とともに気づくものです。見た目ではわからないかもしれませんが、みなさんの近くにもLGBTQの人がいる可能性が大いにあります。
性の多様性を尊重することは、性別・恋愛・体の在り方などに関わらず、誰もが自分らしく生きられる社会を目指すことにつながります。
「誰を好きになっても、子どもを望める社会」
そんな未来が、もっと当たり前になるような時代が来ることを心から願っていると2人はいつも話しています。
否定するのではなく、「そういう人もいるんだね」「あなたはあなたで素敵だね」と言いあい、それぞれの個性を尊重していけるそんな優しい社会をみんなで作り上げていけたら素敵ですよね。
2025年ラストのブログも、最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。みなさまも年末年始、楽しいお時間をお過ごしください‼︎2026年も、どうぞ宜しくお願い致します‼︎


